煮豆など大豆を使用した食べ物はたくさんありますが、
犬にとって大豆は食べさせてもいいものなのでしょうか?
また、節分で豆まきをした大豆は与えても良いものなのでしょうか?
何か影響はないのか?与えるときの注意点はあるのか?など
徹底的に調べてみました。

大豆は食べさせてもいいもの?

大豆

たくさんの量でなければ、与えても問題はありませんが、
大豆は消化しにくい食べ物ですので、
与えるときは、大豆を煮たものをフードプロセッサーなどで
ペースト状にしたものを与えた方が良いようです。

難しい場合は、粉々に砕いた大豆を少量与えると良いかと思います。

つまりは、条件付きで食べさせても良いということですね。

生の大豆は危険?節分の豆は?

生の大豆には「トリプシンインヒビター」という膵臓から分泌される消化酵素の
働きを阻害するたんぱく質が含まれています。
大豆を加熱もしくは発酵させると、この作用は失活するので心配はないのですが、
食べさせ過ぎた、あるいは勝手にたくさん食べてしまった場合に、
膵臓が肥大することがあるそうです。
また、消化不良も起こすため下痢やおう吐などの症状が出る場合もあります。

生の大豆は食べると苦いため、吐き出す犬も多いかと思いますが、
かまずに飲み込む犬もたくさんいるため、食べてしまった場合は、
様子を見て下痢やおう吐など何か症状が出て続くようなら動物病院で診てもらった方が無難でしょう。

なお、節分の豆まきで使われる大豆は、たいてい炒ってありますので、
トリプシンインヒビターの毒性はありませんが、
炒ってあるとはいえ消化には悪いものですので、

節分の豆を数粒程度だと、あまり問題にはならないでしょうが、
量を与えすぎたりすると消化不良となり下痢を起こしたり嘔吐したり、
食べた量が多量だった場合、最悪腸内で詰まるということも考えられますし、
小型犬の場合だと喉などに詰まるという可能性もあるので、
撒いた豆を犬が勝手に食べないようにする必要はあるでしょう。

他に、豆腐や納豆、おから、豆乳なども加熱もしくは発酵されたものですので、
トリプシンインヒビターの作用は心配ありません。

ちなみに、チワワなどの小型犬に節分の豆20粒などは量が多すぎます。

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食べさせた時に考えられる影響は?

下痢腹痛になる可能性

大豆は消化に悪いものですので、便と一緒にそのままの形で
出てくることが多いのですが、多量に食べた場合は、消化不良となり
下痢や腹痛になり元気がなくなるという犬もいます。
大豆をペースト状にしていたとしても食べ過ぎると消化不良を
起こす可能性が出てくるため、与えすぎには注意が必要でしょう。

嘔吐する可能性

こちらも消化不良により嘔吐をするという犬はいます。

腸に詰まる可能性

食べさせ過ぎることによって腸に詰まってしまう可能性が出てきます。
腸につまると、下痢やおう吐、食欲がなくなるなどの症状が現れ、
そのまま放置していると、詰まった部分が壊死するということもありますので、
十分注意が必要です。

また、喉に詰まったり、食道に詰まったりするという危険性もありますので、
小型犬などの場合、大豆はそのままの状態では与えない方が無難です。

与えるときの注意点は?

大豆は消化に悪いものですので、
そのままの状態で与えるということはせず、
粉々に砕いて与えるか、できれば炊いて柔らかくなったものを
フードプロセッサーなどでペースト状にしたものを少量与えると良いでしょう。

生の大豆は、与えることはないかとは思いますが、上記に書いたように
トリプシンインヒビターの毒性がありますので、決して与えないようにしてください。

また、節分の豆まきなどで使用する大豆は炒ってはいますが、
何度も言うように消化に良くありませんので、犬が勝手に食べないように
ケージに入れたり、他の部屋に連れて行ったりというような工夫をする必要があるでしょう。

他に、人間用に味付けされた煮大豆などは、犬にとっては糖分や塩分が多いですので、
与えないようにしましょう。

量については、大豆が主にならないように、
トッピングやご褒美、餌のちょっとしたカサ増しなど
少量程度で抑えておいた方が良いでしょう。

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ドッグフードに大豆が多量に含まれているものは注意!

ドッグフードの中には、大豆類が豊富に含まれているものがあります。
原材料は、一番左上から多い順に順番に書かれているのですが、
大豆、大豆ミールが最初に書かれているようなものは、犬によっては下痢を起こす可能性があります。

特に大豆ミールは、本来大豆の捨てる部分(搾りカスなど)が使用されているため、
なおさら注意が必要でしょう。

これは大豆に限った話ではなく、とうもろこし、コーングルテン、小麦、
何らかのミールなども多く含まれているものは注意が必要でしょう。

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アレルギーに注意

犬の中には大豆にアレルギーを持っている犬もいます。
アレルギー症状としては、下痢やおう吐、発赤、発疹、じんましん、
その他に、毛が抜けたり、皮膚がカサカサになるなどの皮膚症状が出る場合もあります。
ひどい場合ですと、呼吸困難などの症状も出ることがあるようです。

大豆を食べてすぐに耳付近や口周り、爪先など体をかゆがったりするような場合は、
アレルギーという可能性もありますので、その場合は一度動物病院で診てもらった方が良いでしょう。

少量なら健康に良い?

大豆は畑の肉と言われるように、たんぱく質が豊富に入っており、なおかつ低カロリーな食材です。
豆腐やおからなどはエサのカサ増しとして使用されることもあるため、
柔らかくした大豆をペースト状にしたものもエサのカサ増し(ダイエット効果)として使用することができます。
また、食物繊維も含まれていますので、便秘気味の仔には与えると食物繊維が腸を刺激することと、
便のカサを増すため便通が良くなるという効果が期待できるかと思います。

しかし、本来植物性タンパク質というのは、犬にとって不必要なものなので、
与えたとしても少量程度にとどめるべきだと考えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
大豆は原型のままではなく、砕いたり潰したものであれば、
少量程度なら食べても大丈夫ということがわかりました。
ただし、生の大豆は毒性があるので、与えないようにしてください。

与え方も与える量が多いということでなければダイエット目的に使用したり
便秘解消目的に使用することもできるようなので、
大豆にはメリットもデメリットもあるということですね。

勝手に食べ過ぎてしまったというような場合は、
様子を見て下痢やおう吐の症状が治まるような場合は問題はないでしょうが、
症状が続く、あるいは悪化するような場合は速やかに病院で診てもらうようにしましょう。